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BL短編

第4章 レンズの向こう

「う、わ、なにそれ...色っぽすぎ...!」

ほんのり頬を赤く染める樹を見て、俺は少し満足した。眼鏡と同レベルになんかされてたまるか。

「ねえ、俺からも、提案いーい?」
「場合による。何だ?聞くだけ聞いてやるよ。」


「眼鏡外した奏にさ、鼻噛まれて、唇噛まれて、舌噛まれたい。」

...ほう?
別にそれを断る理由は俺にはないけど。

「樹、お前噛まれたいの?それとも遠まわしにキスしてって誘ってんの?」

少し瞳を潤ませて、言うか言わまいか迷って見せてから、おずおずと口を開く。

「ど、っちも....ていうか、その...もっとエッチのときキスしたい、みたいな、さ?」
提案とか口実で、単なる可愛いわがままに見えてきた。


いつき、と名前を呼びながら自分の眼鏡を外し、口付ける。
「ん、ふ、あっ...」
そのまま舌を絡めたり、舌同士を離したら唇を噛んだり、歯列をなぞったり、啄むようなキスをしたり。
たっぷりと樹の唇を味わう。

話させる隙を与えないまま、唇とアナルに触れていたら、背中を軽く叩かれ、名残惜しみながら唇を離す。

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