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BL短編

第3章 手に入れたい

グチュグチュと、薫の中の感触を確かめながら、 名前を呼んでくれるのを待った。
「なあ。」
「ん...?」

「おま、...弘樹って、恋人にしたいとか、そういう気持ちで、俺のこ」

全てを言い切る前に、触れるだけのキスをした。
「そうだよ。そういう感情で、僕は薫が欲しくて堪らない。」

今まさに体だけは戴いてしまっているけど。

「薫は?僕に触れられて、ちんこ突っ込まれて、嫌じゃない?」

「はあ?え?ちんこ?は?」
あ、口を滑らせたかも知れない。
深く考えさせる前に違うことを考えさせる。


「僕以外の他の男に同じことされても構わない?」
「んなもん決まってる、嫌だ。」

想像でもしたのか、本当に嫌そうな顔をして、薫はそう言う。
「じゃあ今それをしてる僕は?」
「嫌じゃ、ない。」

「それだけ?」
まだあるでしょう?とでも言うように、含みを持たせて尋ねる。

「恥ずいけど、気持ちいし、なんか、心臓バクバクする。」
やっぱり。

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