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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第2章 SideⅡ(沙絢(さあや))~デートの約束~

 不覚にも声が震え、また涙が溢れた。
「正直言うと、私、誰かが死ぬのを止めてくれるのを待ってたのかもしれない。おかしいよね。自分で死ぬ死ぬって騒いでおきながら。でも、それが正直な気持ちなんだ。だから、昨夜、電話が掛かってきた時、間違い電話だって知りながら、お兄さんにあんなことを言ったんだろうって思う。

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