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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第2章 SideⅡ(沙絢(さあや))~デートの約束~

「そんなことはないだろう。親父さんやお袋さんは絶対に哀しむぞ」
 沙絢は淋しげに笑った。
「私に両親はいないわ。昨日、話さなかったかしら」
 男がハッとしたような表情になる。
「そういえば、そんなようなことを言ってたな。ごめん、無神経なことを言った」
 沙絢はまた笑う。
「良いの、気にしないで。それくらいのことなら、もう慣れっこになってるから」

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