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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第3章 SideⅢ(沙絢)~Merry go round~

 そこまで言って、男は更に〝あ〟と声を上げた。
「それから、今も夜は水商売だけど、俺のいる店は年取ったマスターだけで女の子はいない落ち着いた店だから。お前も一度、遊びにきたら良い」
 赤い顔でそう付け加える彼を見て、沙絢はまた首を傾げる。何故、彼は私にいちいち弁解するようなことを言うのだろう? 本当の彼女ならともかく、私にはそんなことまで言う必要はないのに。

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