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陽だまりの仮面 -嘘-

第5章 キラキラ

「僕は牧村さんが認めてさえくれれば十分ですので。

あなたに認めて貰えなくても何とも思いませんよ」


「お前!「それから。」


「僕の彼女を気安く名前で呼ぶのはこれで最後にしてください。

では。」



フッと身体に掛かってた圧が緩んだと思ったら、右手をギュッと握られて。


「行きますよ」


の声と共に、あたしは強制的に図書室の中へ。



「おい!話はまだ……」



花木君は橘って奴の言葉を無視して、ドアをピシャリ。


「ハァ~…」


小さく息を零して、あたしの手を引っ張って窓際の席に連れて行き座らせて。



「毎日牧村さんも大変ですね?」


「えっ、」




……褒められてるんだろうか…。


いや


どっちかと言えば、この声色は…



呆れられてる?



「そ、そんな事はないけどー」


ハハハ~って笑いながら咄嗟に言葉を返してみたけれど



「笑ってる場合じゃないですよ」



いつになくピシャリと言い放たれ



「本気で取り組んでくれないと困ります」



2度目。


溜息吐き出しながら、あたしと向き合うように椅子に座った花木君。



………怖いんですけど…!?





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