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陽だまりの仮面 -嘘-

第5章 キラキラ

「ぁ…あの、橘君?」


いやいやいや。

何で、あたしを囲うわけ!?

てか、この展開マジで意味が分からないんですけど!?



「腕、退けて貰っていい…かな?」


「何で?」


「いや、あのね?腕を……」


「何で、花木なわけ?」



腕を退けて貰おうと苦笑しながらお願いするあたしと


両サイドに突いた腕を退ける気配はゼロ。

真顔で見下ろして“何で?”を繰り返す、THE 何で坊や。



何でって言われても…。

何で花木?って言われても……。



“恋人ごっこなぅ♪♪”



なんて、この状況で言えるわけないっつの。




「ねぇ、何で花木なの?」



「何でって……そりゃ、」



付き合うって事は好きだからでしょう。

と言おうとした時





ガラッ‼




と、背後の扉が開いた。




と、思ったら





………え?




ふわりと…CKの香りに包まれた。




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