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陽だまりの仮面 -嘘-

第13章 失恋

げげっ!!



………なんて思うクソ木山だけど…



「あなたも懲りない人ですねぇ」



「チッ。お前居たのか」



「……ずっと琉愛の真横に居ましたが」


「慣れ慣れしく“琉愛”なんて呼ぶな!!

ね~~♪琉愛ちゃん♪」



「…ですから。

何度言ったら分かるんです?
“琉愛”と呼ばず“牧村”と呼べと言ってますよね?」



「はんっ!お前に命令される覚えなんてね~し!


ね~~~~♪」



「え?」



クソ木山の“ね~~~♪”と共に一斉に向けられる視線。


チラリと花木君を見れば、ついさっき優しい笑みをしてたのに超真顔。


…寧ろ、眼鏡の奥の眼光が何だか怖いんですけど…。





―――――でも。





いつもはウザイ木山の存在も、今は初めて救世主に見えてしまう。





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