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陽だまりの仮面 -嘘-

第11章 手に届くのに・・・・

家に帰り、ソファの上で体育座りして顔を埋め、自分なりに

花木君と彼女についての想像を膨らませてみる。



でも。



「琉愛!お前、そもそも今日男と逢うって一言も俺に……」


外野が煩すぎて想像さえもロクに膨らまない。





それどころか……





「琉愛」


「………何よ」


「今日の件は大目に瞑ってやるかからさ」


「……はぁ…」


「俺とやろうぜ?」


「何を?」



何をやろうと言ってるのか皆目見当も付かず、ぽかんとしてるあたしの隣りへジワリジワリと近付き

あたしのの顎をクイッと上げ

事もあろうか



「口移…………痛っっ!!」



「アホか!!」



口に咥えたお菓子を突き出し妹相手にキス顔する悠希のお腹を思いッキリ蹴飛ばし



「妹相手にバカじゃないの!?

言っとくけど、今悠希に構ってる暇ないの!!」



しかめっ面でお腹に両手を充ててる悠希にピシャリと言葉を投げれば


「他の男にやろうとしてたんだから俺にだっていいだろうが!」


なんて、全然正論じゃない言葉を平気で投げ掛ける悠希。



……話にならん。




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