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陽だまりの仮面 -嘘-

第9章 琉愛×仮面

いやいやいや。


「あるわけないっしょ」


何言ってんの?

何言っちゃってんの?



砂羽に向けて言葉を吐き捨て、あたしもポテトに手を伸ばし口へ頬張る。


「なんで決めつけんのさ」


「何でって、有り得ないから?」


「でもさ、好意なくてあんな行動してんだったら花木って木山や橘よりもタチ悪くね?」


「え?」


「何の感情もないのに頬にキスしたり手首にキスしたりすんだよ?

よっぽどの女慣れした勘違い野郎じゃね?」



「………。」



そう言われると、確かに……。

初めて橘から助けてくれた時も、公園も全て。

結構慣れてる…とまでは思わなかったけれど、スマートにこなしてた気はしてた。


って…。



…………えっ?




「花木君って女慣れしてんのかな…」


「花木の事なんて知るか!」



どうなんだろう…。




砂羽の言葉であたしの中に生まれる

花木君の疑問点。



女慣れ…してんの?



疑問を抱いた瞬間、胸の奥がドクンと疼く。








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