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仙境綴~美しき仙界の王と身を捧げる少女~

第6章 三つめの物語~砂漠の鷹~

 ある日の夕刻、夕食の準備を整えていると、修明が外出から帰ってきた。修明は骨董を商う仕事をしているらしい。それは彼自身が自ら語ったことだが、その割には家の中は整然としており骨董らしいものは何一つ見られなかった。修明には最初から得体の知れない雰囲気があったけれど、翠華は頓着しなかった。彼女にとって修明は生命の恩人に相違なかった。

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