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秘め事は月の輝く夜に、あなたと~後宮華談~

第4章 心のゆくえ

 やはり、王とこうして二人だけなのは緊張する。
―怖い。
 明香の脳裡にあの夜の記憶が鮮やかに甦る。落ち着け、落ち着くのだと言い聞かせれば言い聞かせるほど、手は震え、しまいには身体全体がわなわなと震える始末だ。

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