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　事態のあまりの異例さに、大妃が自棄になっているのかとも思ったが―、柳尚宮はやがて大妃の決然とした面持ちを間近に見て何も言えなくなった。
「主上は孫尚宮を側室ではなく、中殿に強くお望みなのだ。主上がそこまでご執心とあれば、最早是非もない。孫尚宮は側室になるのではない、尚宮から中殿になるのだ」
「はい(イエ)、畏まりました」
　柳尚宮はその場にひれ伏した。