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先生は私を愛さない

第2章 あの日の優しさをもう一度。

薄着味悪い男の顔は
私ではなく
自分の手を掴んでいる高身長の男の方へと向いていた。



蚊の鳴くような声で
「な、なにすんだよ…」
と薄着味悪い男は言うと
掴んでいる手を振りほどき
密着している人と人との間を無理矢理すり抜け
逃げて行った。


私は高身長の男にお礼を言おうとすると
男はいきなり私の方へと寄ってきて
「壁ドンかっ!」と突っ込みたくなる姿勢をとった。


頭の両わきに男の腕
後ろはドア


痴漢より危ない状況ーーー?!



本気で一瞬そう思ったが
すぐに違うということがわかった。


わたしの周りの人は
みんな体と体が完全にくっつきあっている状態だった。
目の前の男も背中や腕は周りの人間と密着していた。

だけど私は男の腕と体に守られ
誰にも密着しないで良い体勢が取れていた。


男の顔をチラリと見る。
と、目があった。


とても整った顔立ち

容姿端麗、眉目秀麗とは
まさにこのことか!
と思えるほど綺麗な顔立ち。

完全に見とれていた。

男は目を逸らそうとしない。
見つめあったままの状態だった。





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