テキストサイズ

砂漠の月、星の姫~road to East~

第1章 第一夜【砂漠へ~road to oasis~】

 女性下着のカタログ販売を専門とする小さな会社ではあったが、光香子はデザイナーとして、それなりに重宝され、事実、活躍もしていたのだ。淳一から結婚しようと言われたのは、まさに仕事の楽しさが判りかけていた矢先のことだった。
 だが、淳一にとっては、そんなことは所詮、光香子の勝手な言い分にすぎないだろう。思えば、このときを境に、淳一の心は次第に光香子から離れ始めたのかもしれない。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ