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不器用なタッシュ

第4章 シエロ

選んだポストカードをジッと見て、瞬間顔がふんわり綻ぶ。


ドクン…。


胸の奥が強く、脈打つ。


何だろう…この笑顔は?


「…ありがとうございます…。嬉しいです。こうゆうの凄い好きです…。」


ニッコリ微笑み、嬉しそうにカードを手に取る。


『凄い好きです…。』


ドクン…ドクン…。


更に鼓動が、高鳴った。


ヤバい…作品をこんなに、気に入って貰えたのが凄い嬉しく感じる。


ある意味、作品は俺の分身みたいなもんだ。 

口で言えない分、全部筆に色にカンバスに表していく。


特に『Cielo verde』は、俺そのもの…何かを解って貰いたくて…見付けて貰いたくて…一部落とした深い染み…。


それに彼女は、惹かれてくれた。


俺は自然と…自分でも解らないくらい何気に微笑んでいた。


「こちらこそ、来てくれてありがとう…。」


上っ面じゃなく、心から本当に思えた。 

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