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不器用なタッシュ

第3章 高校時代

マネキンを土屋と一緒に家に運ぶ。


「これ一人で持って来たの?」


「いや、安岡に手伝って貰った。」


「そっか~安岡くんにもお礼言っておいてよ!」


「あぁ。」


不思議と会話が弾む。


今日は、色んな事が新鮮だな。


マネキンを無事に部屋まで運び終えた。


「はぁ~家族出掛けたの?」


「うん!夜は、家族で食事に行くから、夕方までは誰も居ないんだ。お茶淹れるから待ってて。」


「サンキュー。」


女子の部屋の基準は解らないけどけど、土屋の部屋は独特の世界観を感じた。


「何だ…あのオブジェ。」


フリフリ、ヒラヒラよかいいか。


「お待たせ!昨日ケーキ買って余ったから食べてよ。嘉之、甘いの好きでしょ!」


「え…知ってた?」


「だって、飲み物いつも甘いの飲んでんじゃん。だけどガリガリだよね。」


ガリガリって…でも、土屋の一言一言が妙に胸を騒がせた。


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