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不器用なタッシュ

第8章 決意

俺は部屋の片隅で、どんちゃん騒ぎを見守っていると…


「ニュァ~」


「きなこ…お前も騒ぎたいか?」


「ナァ~」


手のひらに頬を擦り寄せる。


「ふっ…甘えん坊だな…」


久々のきなこに、気持ちが和む…。


この時が一番素を出してるのかもしれない…。


ペット相手なら素直になれるのにな。


きなこのクリクリの瞳は…やっぱり香織に似てると思った。


「いつか…オマエにも会わせてやるからな…」


「ニュァ~~」


「ふっ…よしよし…」


香織もこれくらい…甘えてくれないかな。




最近の君の瞳は…いつも悲し気に見えて…




無性に、不安になってしまう…。

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