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本社での報告会議を無事に済ませた桐沢は廊下に出ると直ぐに時計を確認した。

既に時間は夜の7時を過ぎていた。

桐沢「…フゥ…間に合わなかったか…」

出来るなら今夜中に帰りたかった。
紗江の寂しさを隠す笑顔を思い出す。

桐沢「…仕方ないか…」

久しぶりに自分の家に帰る事にする。
もう何年も帰っていない自分のマンションに。

足早に廊下を歩いていると…

「…直哉？」

名前を呼ぶ声に振り返る。

桐沢「……由美……」

由美「やっぱり！久しぶりね。」

昔付き合っていた女だった。