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最初で最後の恋

第11章 違和感

「びっくりした。だってそう言った彼の顔、苦しそうな想いで溢れてたもの。

それで思ったの。

この人、なにか闇を抱えてるんじゃないかなって……」


闇…?

ふとあたしは思い出した。

夕焼けの景色を見せてくれたときの神田くんの悲しそうな瞳を。


それだけじゃない。
何度か彼の悲しみに溢れた瞳を、あたしは何度か見た。


まさか、それが神田くんの心のどこかにある闇のせいなのかな…?


「澪」


香奈に呼ばれてあたしははっとした。

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