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空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第21章 番外編第四話【轍~わだち~】

 が、晶は、現在、自分の知っている祖母その人が本当の祖母なのだと信じている。まだ年若い晶には窺い知りようもないけれど、人は長く生きれば、その分、様々な出来事があるに相違ない。その中には周囲の人間からは想像できないこともあるだろう。その当事者にしか判らないことを他の者がいくら詮索しても、意味がない。所詮、憶測の域を出ないのだから。

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