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空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第8章 第三話【波の音】 予感

「お前には俺なんぞはとうに死んだも同然の男なんだろうが、生憎と俺の方はそうでもなかったのさ。どうでも、お前のことが忘れられなくてな。ま、せいぜい大人しくしておくんだな」
亮平が意意味ありげな笑いを浮かべると、ふいに獰猛な顔つきになり、鋭い一瞥をくれた。亮平が懐からさっと取り出したナイフが不気味に光った。

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