無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「どうした？」
　つい、葉月とのことを思い出して、田中先生をじっと見てしまったらしい。
　一瞬、葉月との関係を尋ねてみようかと思ったが、
「いえ・・、なんでもないです」
　さすがに聞けなかった。
　先生に対して、聞けないよな。
　と思いつつ、この人が葉月に押し倒されて、嬌声を上げているかと思うと・・・・。
　一瞬、裸で抱き合う２人と、葉月の下でなく、田中先生を想像して、顔が赤らむ。
「本当に何でもないのか？」
「はい。ただ今日の先生は少し顔色が悪そうな気がしたので、大丈夫かなと思っただけです」
　数日前、遅くまで葉月と抱き合っていたはずだ。そのときのダメージが完全に回復していないのかもしれない。
「ああ・・・、少し眠れなかっただけだ。心配ない」
　微笑する田中先生の顔はとても綺麗だった。もしかしたら、葉月との情事を思い出していたのかもしれない。