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【夢小説】イケメン王宮 ユーリ

第3章 告白


部屋へと戻ってきた私は
ユーリの淹れた紅茶を口に運んだ。

冷えた身体を温かい紅茶が
染み渡るように潤してくれる。


「身体、暖まった?」

『うん』


カップをソーサーに置くと
ユーリがワゴンへと片付けてくれる。


『あっ!そうだ。
ユーリ、ジャケットありがとう』


ユーリのジャケットを羽織ったままだった私は
肩から外してユーリへ手渡した。


『長々とごめんね』


羽織っていたジャケットを手渡すと、
上半身を纏っていたユーリの香りが
徐々に消えていく。


(なんだか…寂しく感じちゃうな…)


そんな事を思いながら視線をユーリへ向けると
シュル…と音を立ててジャケットに腕を通す
ユーリの横顔が見えた。


(あ……)


伏せ目がちに
ジャケットを羽織るユーリの横顔に
私は思わず見とれてしまう。


(こうやってみると、
ユーリって整った顔してるよね……)


「月花様?」


私の視線に気付いたユーリが
不思議そうな顔をして私を見ていた。


『ううん、何でもないよ』


「そう?」


ユーリはクスっと笑みを浮かべ、
ジャケットのボタンを止め終えると、
ワゴンに手をかけた。


「じゃあ、明日からまた公務あるから、そろそろ寝なきゃね」


そう言ってワゴンをおして
部屋を出ていこうとした。


(え……行ってしまうの……?)


心の中にざわめいていた寂しさが
途端に大きく襲ってくる。



『ま…待って!ユーリ』



もっと一緒にいたい……

心の中で感じた想いから、

私は咄嗟にユーリを呼び止めていた。

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