姉さんは僕のお人形
第6章 レナとレイ。二人で一つ
姉さんは他の誰よりも大事な人だから…
心からの笑顔でいてほしい
「姉さん」
「ん…何?」
「優斗の事…気づかなくてごめん。
僕、姉さんを守りたいって思っていたんだ。
でも…結局悲しませる事しか出来ない。
無力でごめん。」
ごめん、で済む話ではない
姉さんは、優斗に処女を奪われた
悲しい思いも痛い思いもさせてしまった
許してもらえないだろうな
姉さんはしばらく僕を見つめていた
笑顔でもない。怒りの表情でもない
そして、口を開く
「もう、いいよ…冷くんには関係ない事。
確かに怖かったし、すごく痛かったけど…
私が早く気づけば良かった…全部私が悪いの」
姉さんの癖が出た
何でも自分のせいにしようとする
何を言っても、「私が悪い」と言うんだ
作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える