姉さんは僕のお人形
第8章 拷問
「うっ…ひっ、ひっく…」
部屋に私の泣き声が響く
私は、ベッドに毛布に包まって泣いていた。
私は、結局何も出来なかった
冷くんを置いて帰ってしまった
冷くんは、頭がいいから今も上手くやっているだろう
麗奈ちゃんや優斗に騙されていた
女の子達のために、優斗への復讐を果たすだろう
役に立てなかった
勝手に怒って、計画を丸投げして
…本当、最低
悔しくて涙が出る
冷くんが好きなのに
私は、冷くんの力になれない
でも、それだけではない気がする
涙が出る理由はー…
「何で…っ、あいつなんか…」
頭に浮かぶのは、幼い頃の優斗の笑顔。汚れなんて微塵も感じない
無邪気な笑顔
どこから歯車は狂った?
どうして、こうなったの?
もう、あの頃には戻れない?
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