占いの館【YES∞NO】
第3章 家庭のルール
『…え〜っと…
お客様って…奥様に頭が上がらないのですか?』
イブは水晶を覗き込み…
ズキンと痛い事を言った…
「へ〜図星…」
ケラケラ笑うアダムに…少し腹が立ったが
言い返せない自分がいた
「えぇ…私は、婿養子で。
嫁の実家に入りました
川村…も嫁の苗字です。」
「もしかして、奥さんの実家…お金持ち?」
アダムは俺の肩に手をかけ回り込むように覗き込む
いきなり現れたアダムの顔は…イブとそっくりで…
男と
解っていてもドキンとした
「あ、えぇ…相当な資産家です。
私と妻は…お見合い結婚です。
しかし、私は彼女…妙子に一目惚れをしてしまい…
見合いを断ろうとしていた妙子に、ごり押しに近い状態で結婚まで持ち込んだんです」
「…ごり押しね…やるじゃん、川村さん」
アダムはクスクスっと俺の耳元で笑う…
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