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最後のキス~琉球の海を渡る風~

第3章 The wind of Ryukyu~琉球の風~

「そんな哀しいことをおっしゃらないで下さい。私―真戸那が首里天加那志を嫌いになることなんて、未来永劫ありません。私はずっと、この世の終わりの日まで、あなたをお慕いしています」
 今だけは、よく似た真戸那という少女の身代わりでも良いと思った。こんなに孤独で淋しい男を少しでも慰めてあげられるのならば、大好きな男が求めてやまない女性のふりをするのも悪くはないと思ったのである。

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