
恋して桜!
第3章 もしも、近藤さんに惚れたら…
『近藤さんどうしたんですか?』
思わず故郷の言葉で話しかけてしまった。
「! そうか、明桜は此方の女ではないのだったな…」
こくっと頷いて、近藤さんの次の言葉を待つ。
「俺は、江戸の方の生まれでね。
京に来るに当たってお世話になった恩師がいるんだ。
……だが、その方が亡くなった…。
とても豪快な人で、情勢に明るく
素晴らしい人だったんだ。」
『…そうだったんですね』
「今日だけはいつものように、優しくいれない。
明桜、下がっていいよ。今日はダメなんだ。」
近藤さんが弱っている時に位、私も何かしたい。
近藤さんの手に私の手を添え、
『近藤さんが、心が落ち着くなら
今日は…私、近藤さんのそばにいます。』
「明桜ありがとう。
私には、故郷に妻も子どももいる…
幸せになんてできない。
癒してもらう権利なんて無いんだ。」
『近藤さん‼それは違う。
私は特に高い位の女郎ではありません。
舞だって自己流だし…
京言葉もうまく話せません。
それでも、私にずっと優しく、見守ってくださったのは近藤さんだけです。
近藤さんに優しく見守って頂いた分だけ、
私も近藤さんに優しくしたいです。』
「ありがとう。
でも、今夜は優しく出来ない。
本当に良いんだね?」
私は静かに頷き、
二人は闇夜の中へ静かに溶けていくのでした…
思わず故郷の言葉で話しかけてしまった。
「! そうか、明桜は此方の女ではないのだったな…」
こくっと頷いて、近藤さんの次の言葉を待つ。
「俺は、江戸の方の生まれでね。
京に来るに当たってお世話になった恩師がいるんだ。
……だが、その方が亡くなった…。
とても豪快な人で、情勢に明るく
素晴らしい人だったんだ。」
『…そうだったんですね』
「今日だけはいつものように、優しくいれない。
明桜、下がっていいよ。今日はダメなんだ。」
近藤さんが弱っている時に位、私も何かしたい。
近藤さんの手に私の手を添え、
『近藤さんが、心が落ち着くなら
今日は…私、近藤さんのそばにいます。』
「明桜ありがとう。
私には、故郷に妻も子どももいる…
幸せになんてできない。
癒してもらう権利なんて無いんだ。」
『近藤さん‼それは違う。
私は特に高い位の女郎ではありません。
舞だって自己流だし…
京言葉もうまく話せません。
それでも、私にずっと優しく、見守ってくださったのは近藤さんだけです。
近藤さんに優しく見守って頂いた分だけ、
私も近藤さんに優しくしたいです。』
「ありがとう。
でも、今夜は優しく出来ない。
本当に良いんだね?」
私は静かに頷き、
二人は闇夜の中へ静かに溶けていくのでした…
