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パパとママのタカラモノ。

第4章 出産。


一足先に部屋へと戻った
赤ちゃんを追うようにして
私もストレッチャーに乗せられ
家族の待つ病室へと戻った。


「斎藤さん、戻りましたー。」


看護師さんの声かけで、
家族の視線が赤ちゃんから
私へと移った。


「奈央、おめでとう。風くん可愛いよぉ。」


お母さんったら
顔をクシャクシャにして
満面の笑みを浮かべてる。

すっかり
おばあちゃんの顔になってた。


「何か、奈央に似てないか?鼻とか特に。」


とお父さん。
悪かったですねー
低い鼻で(。-_-。)笑


「けど目元、口元は智也に似てる笑」

智也「そうかぁ?てか髪、クルンクルン!!笑」


赤ちゃんこと、
風真くんは生まれつきの天パでした。
これは私に似ました(´pωq`)

和気あいあいと話していると
手術中に助手を務めて下さった
担当の女医さんが入ってきて、


「ご家族団欒中に失礼します。こちらの病院では、お父さん(智也くん)以外のご家族様は、出産当日のみ赤ちゃんと接して頂けます。明日以降のご面会は、新生児室とのガラス越しということになりますので、今日の内に存分に写真撮影なり抱っこなり、なさってください。‥あ、ご面会時にお父さんだけは、カンガルーケアができますので、お気軽に看護師に声をお掛けください。それと‥お父さん、少し来て頂けますか。」


看護師さんに目配せをして
智ちゃんを病室から連れ出す先生が
少し気になったけど、
そこまで気には留めなかった。

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