
『幼なじみ』
第36章 冷徹
「なぁ・・・サリー・・・
自分の味方が
現れたと思って・・・
今さら・・・
意気って・・・
どーすんのよ・・・?
ホッンと・・・
使えねーなァ・・・
タクッ・・・
とりあえずさ・・・
その・・・
みっともない
羽交い締め・・・
ヤ・メ・タ・ラ・・・?
俺はさ・・・
拓弥と・・・
綺麗に話に来た
だけなんだし・・・
血ィ見んの・・・
ぶっちゃけ・・・
嫌いなのよ・・・
サリーが・・・
その辺・・・
上手く察してさ・・・
さっさと・・・
拓弥のブツ・・・
手に入れてたら・・・
俺の出番は・・・
更々・・・
無かったのによ・・・
つーかさ・・・
サリーが・・・
チンタラやってるから・・・
ひょっとして・・・
逆に拓弥に・・・
ボコられてるかと
思ってさァ・・・
心配して・・・
見に来てやったら・・・
ブツは・・・
手に入ってないわ・・・
サリーも拓弥も・・・
ピンピンしてるわ・・・
で・・・
拍子抜けも・・・
イイトコな訳よ・・・
分かる・・・?
サリー・・・お前・・・
俺に散々・・・
無駄骨・・・
折らしてんだからさ・・・
いい加減・・・
大人しくした方が・・・
身の為なんじゃねーの・・・?」
ヤること成すこと
全てが・・・
裏目に出てしまい・・・
とうとう・・・
心の底から・・・
呆れた表情を浮かべる
喜多見に・・・
とてつもなく
不甲斐ない台詞を・・・
執拗以上に
浴びせられ・・・
遂に・・・
白旗を掲げるしか
残された道は・・・
無かったのであろう・・・
拓弥の背中で・・・
グッタリと力尽きた
少年サリーは・・・
掴んでいた
拓弥の両腕を・・・
弱々しく・・・
そっと離すと・・・
俯き加減のまま・・・
ズリズリと・・・
後退りし始めた・・・。
