無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

♢賢人ver.

翌日のことだ。
なんとか仕事を終えた俺はいつも通り家を出た。
すると家のそばに誰かがいるのを見つけた。


おっと…ーーお迎えか？笑


「たっくろーう！」
「うわっ、けんくん！おはよ！！」
「おはよ。なんだよ、うちのかわいい妹になんか用かー？」

わざと意地悪く言ってみる。

「うっうるせーよ！待ってんだよ！」
「ふーん？彼女の兄に対してそんな口の聞き方していいのかあ？」
「っ…なんだよ、こーゆーときだけ意地悪すんなっ」
「ふは、拓郎おまえ焦りすぎ。笑えるし。嘘だって、ただ、俺の妹だからな。大切にしてくれなきゃ困る。まあこんなこと小学生に言ってもしょーがねえけど、いくらガキって言ってもだな？泣かせたら許さねーぞ！」
「わかってるって〜。もー、けんくんのシスコンは聞き飽きたーあ！！」
「はあ！？なんだとー！！？俺はシスコンじゃねええええ」


「ちょっとふたりとも！朝から家の前でうるさいよっ。ほらたっくん行こ！！」
「ふーちゃん！！おはよー、よし行こーっ」

こいつ…双葉来たら顔明るくしやがって。
むかつく笑
でも、ほんとに好きなんだな…





俺は去ってゆくふたりの後ろ姿を見つめた。
あーあ、俺も、ちゃんとしねえと…。
美来に、早く会いてえ。