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プリンセスを護衛

第56章 美憂の抱えるもの

圭太は軽くため息を吐いて続けた。

「俺、美憂ちゃんに話し掛けたんです。『昨日、俺の母さんがね…』って。そしたら、いきなり怒鳴ってきて。」

「怒鳴った?ミュウが?」

優馬は驚いた。
あのお嬢様の美憂が怒鳴るだなんてありえない。
それにしても…

「圭太、よく機嫌が悪い美憂に話し掛けたよね。」

「機嫌を直させようとして話し掛けたんです。」

優馬は少し考えて口を開いた。

「圭太、お前は良いヤツだし、それは善意でやったのは分かるよ。でも、お前は少し気を使うことを考えた方が良いよ。」

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