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優を庇ったのは優馬だった。
素手でナイフを掴んでいるもののおなかに少し刺さっていた。
優馬がうずくまると同時に圭太は真っ青になって震えだした。
突然のことにクラスの全員が動けなかった。
一番最初に動いたのは美憂だった。

「優馬っ！」

優馬は床に手を突きながら美憂に向かって弱弱しく笑った。

「大丈夫。大したことない。」

おなかの傷はワイシャツが白いため、赤い血が目立つが見た目ほどひどくないことが優馬の様子から分かった。
手の傷の方がひどそうだった。
俊がハンカチを優馬の手に巻きながら圭太を見た。

「俺…俺、こんなつもりじゃ…」