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プリンセスを護衛

第38章 美憂の涙と優馬の決意

その誰かが息を飲む音が微かに聞こえた。
優馬は右足を軽く前に振るとそのまま勢いをつけて後ろに振り上げた。

「うわっ!」

声が上がったと同時に優馬はその人物の後ろに回り込んだ。
男の人が唖然とした顔で突っ立っていた。

「領さんですね?ミュウの父親の。」

優馬が確認すると黙って頷いた。

「早く話してくださいませんか?僕は真実を知りたいんです。」

女はせせら笑った。

「怖いもの知らずね。真実を聞いたら…」

「自分の命なんて惜しくもない!」

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