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~多重人格パートタイムラヴァー・ガール~

第91章 ドライバーでスカウトマンで⑧

「ボクは出てドアを開けたりした方がいいんですか?」

「いや。ここで待ってたらいい。ユミさんは前にリューイチが乗ってたこの車わかるから」

サブローさんがそう言っているとユミさんがこちらに向かって歩いて来た。

「お疲れさまです」
そう言って、ユミさんが後部座席に乗り込んで来た。ユミさんは疲れているようで無表情だった。

「お疲れさまです」
さっきまでボクと話していた声よりずっと明るい声でサブローさんが言った。

「お疲れさまです。はじめめまししてイッキと言います。宜しくお願いします」
ボクは緊張で震える声でなんとか挨拶をした。

「ふーん新人さんか。カミカミやん」

ユミさんは吹き出しそうになりながら言った。
笑ったユミさんはとても美人でボクはそれから顔が見れなかった。

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