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「とてもとても恥ずかしがり屋さんのイッキ君。これはナンパなんですか？そういうタイプには見えないんだけど」
アタシは少し意地悪っぽく言ってみた。

「いやナンパなんかじゃないです。ただ、さっき美香…ちゃんでいいかな？」

すぐさま慌てた様子でイッキ君が言った。

「いいです」

アタシはとても冷静に答えた。
？「うん。美香ちゃんに会って、こんな可愛いコを見たことないって本当に驚いて、これは声をかけないと絶対に後悔すると思って声かけたんです。あれ？こういうのをナンパって言うのか」

「はい。たぶんナンパです」

「あーやっぱりそうやんね。でも違うんです。」
イッキ君はちょっと困った顔をして言った。

「冗談ですよ。アタシが思うナンパは、もっと軽かったりチャラチャラした感じですね。そういう風に声をかけられてもアタシは一切相手しないです。でもイッキ君は違う感じでした」

アタシは思っていることをそのまま言った。

「でも、わからないのはイッキ君は何をやってる人なんだろう？って。アタシと同じように大学生なのかな？」
アタシがそういうと、一瞬イッキ君の顔が強ばったように見えた。

「ボクは……」

アタシはイッキ君の答えを待った。言いたくなかったら言わなければいいのに。くだらない嘘をつくのだろうか。