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理想と偽装の向こう側

第19章 罪悪感?

愕然とした。



『キスもセックスもしない。』



同棲時の協定。



でも、小田切さんが一方的に決めた事だ…。



それだけ光花さんへの思いが強いって事だから? 



「ふっ…。」



小田切さんに進めない…。
嘉之には、戻れない…。



おもむろに下腹部を触った。



もし、子どもが出来てたら、本当に私を必要としてくれるのは、この子だけになるんじゃないだろうか?




妊娠の不安が、切望になりそだった。



あぁ…私はどこに向かえばいいんだろう…。




綺麗な『理想』も、甘い『偽装』も…所詮どうにもならない『現実』の先に、さ迷い堕ちていくだけなんだろうか…。

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