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理想と偽装の向こう側

第11章 亀裂

「私…嘉之を信じてれば、いいんですかね?」



「う~ん…信じてもらいたいけど…俺から一言、苦言しとこうか!」



安岡さんのその言葉はありがたいけど…後が怖い。



「ありがとうございます…。お気持ちだけで…大丈夫です。」



「だよね…拗ねるだろうしな~。面倒だなぁ。」



「はは…本当に親友なんですね!」



「なんだろね~アイツ。何か見捨てられないんだよね~。」



安岡さんは、腕を組ながら首を傾げた。



安岡さんも梶さんも…嘉之のことを理解して、私を心配してくれてる人がいるだけで、少し心強かった。



「因みに、嘉之なにしてんの?」



「実家にこないだ帰って…その後コンテストに応募するから、忙しくなるって。」



「実家か…久々に帰ったんだ。何かあったのかな?」



安岡さんには、お兄さんのこと話してないのかな…。



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