テキストサイズ

理想と偽装の向こう側

第10章 信頼と疑惑

愕然とした。



余り、回りにそうゆう人が居なかったから、分からなかったけど、よく聞く話だ。



私はともかく、嘉之はどうされてしまうんだろう…。



「嘉之の心配してる場合でもないわよ。」



ギクッ!出た!読心術!



「頭の中、読んだ!?」
「読める訳ないでしょ!利他的…自己犠牲しやすいあんたの考えなんて、『私より嘉之が心配!』なんて思うだろうけど、偽善者になってる場合じゃないわよ。」



「偽善者って~!そんなことないよ。本当に心配なんだもん。」



「嘉之だって確信犯よ。もっと質が悪い気がする…。」



「もっとって…。」



嘉之が元木さんより更に質が悪いなんて……哀しいかな…。



「ヤバい…有り得るかも…。」



「それも、嘉之も無意識よね…香織への独占欲。」



ストーリーメニュー

TOPTOPへ