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理想と偽装の向こう側

第7章 利用と束縛

サイクリングは、二人漕ぎでレールの上を走っていく作りだった。



敷地内の高台の場所なので、景色を楽しむのも醍醐味の一つみたいだ。 



自分たちの漕ぎ具合で、スピードが決まる。



「案外力が要りますね。」



「そう~?」



「あー!小田切さん、しっかり漕いで下さいよ!」



「景色を堪能してたんだよ~。」



そう言って、一気に足を動かし始めた。



自転車が勢い良く進み出す。



「わっ!わっ!」



連動してるため、自分も急いで漕ぐことになるんだ。



「ちょっ、小田切さん、早っ!」



「ははは~!しっかり漕いだのに~。」



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