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理想と偽装の向こう側

第7章 利用と束縛

私は、思わず目を瞑った。



そして、耳元で囁く…。



「香織ん…明日、遊園地行こう…。」



「遊園地ぃ~!!」



すっとんきょうな声を出して、ガバッと離れる。



「そっ!遊園地~!アトラクション、乗りまくろう!」



「…はぁ…。」



「絶叫系に向けて、今日は体調万全にしとかないとね!夜は、アルコール抜きです!」



「…分かりました…。」



「よっし!香織ん、夕飯は軽めにしとく?昨日のシチュー残ってるけど。」



「軽めにします…。」



「オッケ~!お風呂でも浸かってきなよ。用意しとくから。」



と、小田切スマイルが炸裂した。



ああ…頼むから、普通のシチュエーションで遊園地に誘って下さいな…。



私は、ドキドキしてる鼓動を誤魔化すが如く、打ち消した。



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