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理想と偽装の向こう側

第6章 予測不可能

「いいんですか?ここに呼んで!?」



「いいよ~。香織んの友達だろ。大人数は厳しいけど。」 



「いえ…女友達、一人なんですが…ちょっと、独特の空気感がある子なんですけど…。」



「そ?今、連絡してみたら。」



「はい…。」



自分で言い出しておきながら、黎子がここに来て小田切さんに会うかと思うと、気が引けてきた。
嘉之でさえ、一回も黎子とは対面してなかったし。 



電話して、事情を話し、うどんパーティーを伝えた。



『行くわよ。お招きありがとう。』



と、電話越しに明らかに笑ってる黎子を感じる。



「明日、来れるそうです。知り合いの大学生も一人来ますが、大丈夫ですかね?」



「二人ね。なんか賑やかになりそうで楽しみだな。」



爽やかに笑う小田切さんに



「滝島夫婦にも声かけてみますか?」



その瞬間、小田切さんの顔は、一気に曇ったのだった。




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