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理想と偽装の向こう側

第23章 幸か不幸か

玄関の前に立ち、チャイムを鳴らす。



小田切さんの表情は、まだ少し固い。



玄関が開き、両親揃って出迎えてくれた。



「初めまして。」



「いらっしゃい!ようこそ…あらまぁ。」



小田切さんを見るなり、両親ともポカーンと見とれていた。 



「香織さんとお付き合いさせて頂いてる、小田切と申します。」



そんな両親に深々と、お辞儀して挨拶する。 


「お父さん!お母さん!」



私が焦って声かけると、お父さんは



「いやまあ~えらくべっぴんさんだから、驚いて!」



なっ!
お母さんまで



「久々に、トキメいちゃったわ~!香織の彼氏には勿体無くない?」



と、頬を赤らめる。



そんな両親に小田切さんは唇を噛んで、笑いを堪えているし。



わ~ん!



初っぱなから、ギャグ始まりみたいだよ!

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