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理想と偽装の向こう側

第23章 幸か不幸か

「とにかく、何でも教えてって…妙に必死だったし、渡辺さんが社内で人気あるとか、代理店の担当さん…あのダンディーな…」



「梶さん…。」



「そうそう!梶さんとの打ち合わせの時も、やたら怖かったしぃ~。何回かストレートに聞いてみたんですよ私ぃ~!」



なっ!?



「何を?」



「『渡辺さんの事、好きですか?』って!」



お~ま~え~!



でも…気になるな…。



「な、何か言ってたの?」


ドクン…と、脈打つ。



「う~ん…はぐらかされた感じです!『尊敬してる。』って答えは毎回~。」



「そう…。」



やだな…今さらドキドキしても仕方ないし! 


「嘉くんもイタリアだし、渡辺さんは結婚だし~やっぱり違ったんですねぇ~!」



てか、付き合ってたし、結婚もまだだし!



今となっては、クラッシャー元木に感謝?なのかな…。



「もう、行きますね~!おめでとうございますぅ!」



「ありがとう…須永さんも仲良くね!」



「はぁ~い!ラブラブですから~!」



今なら素直に『ありがとう』が、言える…。

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