S×強気で恋になる
第78章 終わりは告げないで
小さなBARに入ると
隆彦がぐいっと腕をつかむ
「悪いな。こっちの個室だ」
「・・・・・」
そのまま向かい合わせに座ると
隆彦がメニューを渡してきた
「とりあえず、なんか飲め。なんか、緊張しねぇ?!」
「・・・・別に。俺、レゲパン」
「クールだねぇ。・・・俺はいつもの、かな・・」
「隆彦さ・・・」
長い長い夜だった
気持ちなんも何もあったもんじゃない
ただ
帰りのエレベーターですれ違ったから
でも、あの時
今しかないって思った
わざわざ連絡とるのも
面倒だし
だからとっさに名前を呼んだ
のに
いざビルを出ると
完全に隆彦にペースを奪われていた
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