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?…好き…?

第5章 家族…?

仕事ではなく会うのは、1ヶ月半以上ぶりだ…
その日、俺は車が使えなかった。
歩きで家を出る。
電話した。
「今日、どうする?あれ?子供いる?」
「さっきまで寝ちゃってて…保育園預け損ねちゃった…」
「なんだよ寝坊助、じゃ、どうすんだ?」
「連れてってもいい?」
「ああ、連れてくれば?遊んでやんよ、子供来んなら、○○公園辺りでどうだ?」
「うん、分かった」
別に二人きりで何かするワケじゃない。
たまにゃ、小さい子と遊ぶのも良かろう。
公園で合流した。
子供は、駐車場で車を降りた時は彼女にベッタリだったが、公園の中に入ると、すぐに俺と歩き出した。
ミニ動物園のある公園だ。
一通り動物を見て歩いた。
小動物にエサをあげられる時間が決まっている。
少々時間があった。
動物園を出て、遊具のある場所へ行った。
俺としては、普通に、ただ普通に、遊んでいた。
彼女の子供はキャッキャッと笑って遊んでくれた。
「子供の心掴むの上手いわね」
「そうかい?普通に遊んでるだけだよ?人見知りとかしなくなっただけじゃん?」
「あの子…父親にも、あんなに笑って遊ぶこと、ないわよ…」
今まで話を聞いた限り、この子の父親は最悪だ。
彼女が俺に話す時、いい話をしないだけかもしれないが。
わざわざ、旦那の自慢話する必要はない。
だからと言えばそうなのだが、話を聞くと、いつも虫酸が走る。
イラつく奴だ。
そんな奴だから、子供が俺になつくだけだ。
そう思った。
「モルモットちゃんにご飯あげに行こっか」
「うん、行く~」
「よ~し、お母さん呼んどいで」
端から見てどう映るのだろう…
エサやりに行った。
そろそろ昼食には遅いくらいの時間だった。
「お母さんお腹空いたってさ、ご飯食べに行こっ」
公園を出て、レストランに行った。
子供は食の細い子で、ふざけてばっかりいる。
ちっとも食べない。
俺は、子供の隣に座って、食べさせた。
「ちゃんと食べなさいっ」
ようやく食べ終えて、俺は一服しに外へ出た。
戻ると、彼女が会計をしていた。
「この子…アナタがどこに行っちゃったのか?って…泣いた…」
「そっかぁゴメンゴメン」
子供と手を繋いであげた。
なんでそんなに気に入られたんだか…(苦笑)
もうそろそろ、彼女達は家へ向かわなくてはならないくらいの時間だ。

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