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ペーパードライバーのカリ免日記

第11章 ユカリ(40)

「ここさ、全然人いないの」

「ホントだよね、みんなビアガーデン行ってるんじゃない?」

「ちょっと運動してかない?」

「え?」

ここで俺はユカリの手を引き、死角になっているトイレの前に連れて行った。もちろん男女別になっているが、防犯カメラもなく、そこにも人っ子一人いない。

ユカリは俺のにやけた顔で察しがついたようだ。うそ…、と笑っている。
うん、ここでしようぜ。

「誰か来たらどうすんの…?」

「そういう時は静かにしていればいいし、もし出る時に誰かと鉢合わせしたら、ユカリが気持ち悪くなったフリすればいいよ。それを俺が介抱してた、って事で」

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