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妹えっち!

第8章 コンビニ







 ずっと一緒だったお兄ちゃん
 小さい頃から誰よりもお兄ちゃんの時間を多くもらった

 大好きなお兄ちゃんに愛情を注いでもらったから、私は両親にほっとかれたけど飢えずに一人前になれて、今の私がここにいる

 突き放されても一緒にいた
 私にとってお兄ちゃんが家にいるだけで安心できる場所だった

 本当は冷たい態度を取る一方で
 構ってくれるのが嬉しくて

 本当は大好きだから嬉しくて
 心の中でガッツポーズしていた






 お兄ちゃんが…バイト?






 信じられなかった
 ううん信じたくなかった

 バイトするという事は
 私との時間が減るという事だ

 家にいない時間が増える
 なんで?なんで離れてくの?



 全然わからなかった
 お兄ちゃんの考えがわからない



 買いたいものがあるの?
 それとも彼女のため?

 もしかして私といたくない?
 笑わないしかわいくないから
 嫌いになっちゃった?






 わかんないよ…
 お兄ちゃんがわかんない






「なぁなぁ璃乃こっち
これ見てみろよ」
「………」



 手を握られる
 私はそれだけで嬉しい
 大きくて優しい手

 アイスの会計を済ませた私が牽引されて行くとまたしてもH本置き場



「お前にすっげー似てる
やっぱさ、これも買ってくれねぇ?」



 確かに似てる
 お兄ちゃんはこれを手にして
 どうするんだろう?

 ひとりでするのに使うの?
 なんでわざわざ私に言うの?



 変だよ…
 思えば何もかも変だった



 お兄ちゃん最低って
 最近よく思う
 でもそれって普通に暮らしてて
 そんなに何度も思う事?






 まるで…
 そう仕向けられてるみたい

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