恋の居場所
第12章 優しさ
今日は学校を休んだ。
体調は何ともないけど怖い...
あたしは何故か空き地へ向かった。
春樹との約束など忘れておっさんが居たとしても。
「おっさん...!!」
今日もまた木の下にいた。
あたしの声に気づき煙草の煙を消し、あたしとおっさんはベンチに座った。
「彼氏との約束破っていいのか?」
「お礼くらいしなきゃね。
昨日彼氏と会ったんでしょ?」
「会ってない」
え?と、おっさんの方を向く。
「お嬢ちゃんの男の声が近づいてたから
通るであろう川岸に捨てといた」
なによその言い方...!!
でもきっとあたしと春樹の事考えてくれたんだよね。
「ありがとう、バーカ」
「あぁ? 鍵出せガキ」
ふふっ そのフレーズ久々かも
あたしは、おっさんにあんな事をされた事も
忘れて普通に接していた。
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